「太陽のプロジェクト」が大阪・関西万博に登場―医師・専門家と考える、ビタミンDの新しい視点

 

2025年9月26日〜28日、大阪・関西万博 EXPOアリーナで開催された「SPORTS of HEART in 2025 大阪・関西万博」。会場内に設けられた「太陽のプロジェクト」ブースでは、来場者に太陽と健康の新しい関係を考えるきっかけを提供しました。

 

このプロジェクトを立ち上げたのは、ナグモクリニック総院長であり代表理事を務める南雲吉則先生。「日焼け=悪」という一面的な見方を問い直し、運動・栄養・美容・紫外線との正しい付き合い方を広めることを目的としています。紫外線対策が常識となった一方で、日光を避ける習慣がビタミンD不足を招いているのではないか――そうした課題意識が活動の背景にあります。

 

この理念に共感した株式会社スピックも賛同企業として参加。ブースでは「Lypo-C Vitamin C+D」を使った特製ドリンクを来場者に提供し、楽しみながら学べる体験を通じて、太陽と栄養のつながりを実感していただきました。

 

| これからの健康の鍵は、太陽との付き合い方

 

 

アリーナでは南雲先生を中心に、専門家を交えたトークショーも開催。臨床医としての経験、そしてプロジェクトを率いる立場から、太陽とビタミンDの新しい価値について語られました。

 

「これまでビタミンといえばビタミンCが主役でしたが、この10〜15年でビタミンDが大きく注目されるようになりました。海外では血中濃度を意識した取り組みが進み、日本でも“太陽とどう向き合うか”がこれからの健康の鍵になります」

 

社会的な課題意識を踏まえ、「太陽を正しく取り入れることの重要性」を強調。その言葉を受け、トークは専門家たちの知見へと広がっていきました

 

| 専門家が語る、ビタミンDの多面的な役割


 

登壇した東京慈恵会医科大学 臨床検査医学講座教授・越智小枝氏は、ビタミンDの本質を次のように語ります。

 

「ビタミンDは栄養素として重要であり、体内ではホルモンのような働きをすることが知られています。骨や筋肉にとどまらず、免疫や気分の安定にも関わる可能性が報告されています。また、私たちの調査では、健康な方でも日本人の約98%がビタミンD不足*という結果が出ています。特に日本では、日常的に紫外線を避ける生活習慣が影響していると見られます」

 

さらに皮膚科医であり、ボディコンテスト出場者だけの医師団体「筋肉医局」の代表でもある阿部央聖氏は、現代人の生活習慣に運動も重要であることを強調しました。「医師自身が積極的に運動を取り入れ、健康であるモデルになることが必要だと考え、筋肉医局を発足しました。昔の子どもたちのように、太陽の下で体を動かすことが今こそ大切だと思います」

 

南雲氏の提起に越智氏と阿部氏の知見が重なり、ビタミンDの多面的な役割や運動習慣の重要性が生活に関わるテーマとして浮かび上がりました。参加者にとっては、自らのライフスタイルを見直すきっかけとなったようです。

 

*2023年6月5日東京慈恵会医科大学発表資料による

 

| 太陽と共に歩む、未来の健康習慣へ

 

 

ブースでは南雲先生監修の「Lypo-C Vitamin C+D」入りかぼすフレッシュジュースを提供。来場者は味わいながら展示やトークを楽しみ、栄養の大切さを太陽の下で体験しました。

 

「爽やかで飲みやすい」「話を聞きながら飲むと、太陽と栄養のつながりを実感できる」といった声も多く、飲む体験自体が学びへとつながっていました。


期間中には、元オリンピック・パラリンピック選手をはじめ、多くのアスリートも立ち寄りLypo-Cを体験。その姿は、健康と栄養の結びつきを来場者に強く印象づける瞬間となりました。

 

これから季節は秋から冬へと移り、日照時間が短くなっていきます。日光を浴びる機会が減る中で、ビタミンDを意識的に取り入れることの重要性はますます高まります。

 

日差しを避けるのではなく、上手に向き合うことで得られる恩恵。
Lypo-Cは「未来の健康を、つくる。」という理念のもと、ビタミンDをはじめとする栄養に関する正しい情報を発信しながら、これからも栄養とライフスタイルをつなぐ提案を続けていきます。


南雲吉則氏
ナグモクリニック総院長、医学博士、乳腺専門医。1955年生まれ。東京慈恵会医科大学を卒業後、女子医大形成外科、癌研病院外科、慈恵医大外科乳腺外来医長を経て、ナグモクリニックを全国に開設。乳癌手術、乳房再建術を行うかたわら、「一日一食」「ごぼう茶」「水シャワー」などの独自の健康法を展開し、出版・講演・メディア出演にも力を注ぐ。近年は、30年間でがん死亡率を半減させる「命の食事」を主宰。著書に「病気が逃げていく!紫外線のすごい力」「大切な人をがんから守るため 今できること 命の食事」など多数。


越智小枝氏
東京慈恵会医科大学 臨床検査医学講座 講座担当教授。1999年に東京医科歯科大学医学部医学科を卒業後、2002年に同大学膠原病・リウマチ内科へ入局。臨床と研究の両面から診療に従事する。2017年より東京慈恵会医科大学臨床検査医学講座 講師を務め、2022年より同講座の講座担当教授に就任。ビタミンDをはじめとする栄養と健康の関係を研究テーマとし、医療の現場からヘルスライフビジネスまで幅広い分野での知見を活かしている。


阿部央聖氏
順天堂大学医学部 皮膚科学講座 助手、順天堂大学医学部附属順天堂医院 皮膚科。皮膚科学全般を専門とし、臨床に根ざした診療と教育に携わる。学内外の活動として、ボディコンテスト出場経験を持つ医師のみで構成する団体「筋肉医局」の代表を務め、予防医療と運動習慣の啓発に取り組む。皮膚科臨床に加え、健康行動の実装にまたがる実務経験を生かし、医療現場から社会への橋渡しを志向している。